GEISAI#10

今回は改めまして『アートで世直し』『アートの維新』にステージを進めたいと思います。

現在は"アートシーンなき日本"という荒れ地を開墾している状態ですが、確実にアートシーンに風穴が開き始めています。そしてそれは日本国内だけではないと言えましょう。革命は既に始まっているのです。

2003年3月に行われた「GEISAI#3 Eye of the Tiger byサバイバー」のパンフレットでこう書いてから、3年半が経ちました。 GEISAIの全身であるフォレット原宿での「芸祭道場」から数えれば6年半。 50名の寺小屋で始まったGEISAIは1万人を安定して動員するアートイベントに成長しました。

しかし今もアートの革命をめざしつつの手探りは続いています。

同じパンフレットで「我々は慣れないイベント経営に苦しみながらも、今回も開催にこぎつけることができました。しかし、3回目がこんなに大変だとは思いませんでした。」 と告白したイベント経営も毎回苦労と赤字を背負い、苦しみながらも開催にこぎつけています。 しかし、そんな中でも、GEISAIは少しづつ成長し、GEISAIがやれること、やるべきことも見えてきました。

その一つは海外へのステージ作りです。特にこの数回は、本戦審査員として海外から世界トップのアートキーマンをし、バーゼルを初めてする海外のアートマーケットでアーティストを紹介、世界中の主要アート雑誌にも広告を展開して、西洋のアート界とGEISAIを結ぶ試みを行ってきました。

その成果として、海外のGEISAIへの注目度は飛躍的に高まり、海外の美術館やギャラリー、コレクターにピックアップされるアーティストも増えてきました。 本場のアートサーキットとは無縁だった日本のアートシーンの世界に通じるルートを作る。

若い作家を通してGEISAIは確実に「日本」に革命を起こしているのです。GEISAIには未来が詰まっています。アーティストの未来、作品の未来、GEISAI自身のアートイベントとしての未来、そして、日本の未来。

この未来が世界の未来も変えていくと、私はGEISAIのスタートから繰り返し言い続けてきました。その信念を揺るがず、現実は動き始めました。アニバーサリー#10。

10回目の記念すべきGEISAIを、どうぞこれまで以上に楽しんでください。

(GEISAI#10 パンフレットより)